昔話シリーズ その4 海の水はなぜからい

昔話シリーズ その4 海の水はなぜからい

ある日おじいさんが「道に迷ったので、一晩泊めてくれ」と言ってやってきました。

男は「いいですとも。さあどうぞ」と、親切にもおじいさんを泊めました。

次の日、おじいさんは男にお礼だと言って小さな石うすをくれました。

「この石うすは、右へ回せば欲しい物が出て、左へ回せば止まるんじゃ。止めるまで出続けるから、気をつけるんじゃぞ」

おじいさんはそう言って、出て行きました。

男はためしに、「米出ろ、米出ろ」と言いながら石うすを回してみました。

すると石うすから、米がザクザクと出てきました。

あわてて左へ回すと、米はピタリと止まります。

男は喜んで米や魚をたくさん出して、まわりの家にも分けてあげました。

それを見ていた、男の兄さんは夜になると弟の家に忍び込んで、石うすを盗みました。

そして舟にのって、海へ逃げました。

「よしよし、ここまで来れば大丈夫だろう」

兄さんは一生懸命に舟をこいだので、お腹がペコペコになりました。

そこで、持ってきたおにぎりを取り出すと、

「そうだ、塩が欲しい!よーし、塩出ろ、塩出ろ」

と、石うすを回すと、石うすからは塩がザラザラとあふれ出して、たちまち舟いっぱいになりました。

欲張り兄さんは石うすの止め方は見ていなかったので知りません。

ついに舟は塩の重さに耐えられなくなり、そのまま海に沈んでしまいました。

石うすは、今でもグルグルと回って塩を出しています。

だから海の水がからいのです。

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