ある日おじいさんが「道に迷ったので、一晩泊めてくれ」と言ってやってきました。
男は「いいですとも。さあどうぞ」と、親切にもおじいさんを泊めました。
次の日、おじいさんは男にお礼だと言って小さな石うすをくれました。
「この石うすは、右へ回せば欲しい物が出て、左へ回せば止まるんじゃ。止めるまで出続けるから、気をつけるんじゃぞ」
おじいさんはそう言って、出て行きました。
男はためしに、「米出ろ、米出ろ」と言いながら石うすを回してみました。
すると石うすから、米がザクザクと出てきました。
あわてて左へ回すと、米はピタリと止まります。
男は喜んで米や魚をたくさん出して、まわりの家にも分けてあげました。
それを見ていた、男の兄さんは夜になると弟の家に忍び込んで、石うすを盗みました。
そして舟にのって、海へ逃げました。
「よしよし、ここまで来れば大丈夫だろう」
兄さんは一生懸命に舟をこいだので、お腹がペコペコになりました。
そこで、持ってきたおにぎりを取り出すと、
「そうだ、塩が欲しい!よーし、塩出ろ、塩出ろ」
と、石うすを回すと、石うすからは塩がザラザラとあふれ出して、たちまち舟いっぱいになりました。
欲張り兄さんは石うすの止め方は見ていなかったので知りません。
ついに舟は塩の重さに耐えられなくなり、そのまま海に沈んでしまいました。
石うすは、今でもグルグルと回って塩を出しています。
だから海の水がからいのです。
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