ある所に、彦一(ひこいち)と言う、子供がいました。
彦一は天狗が持っている蓑をかぶると、かぶった人の姿が見えなくという話しを聞いて、天狗の隠れ蓑が欲しいと思っています。
※蓑と言うのは昔の雨合羽のような物です。
そこで彦一は竹の棒を持って天狗がいる山へ行きました。
そして、
「やあ、こいつはええながめだ。大阪や京都が、手に取るように見える!」
と言いながら竹を望遠鏡のようにのぞいていると、天狗がうらやましくなって彦一の前に出てきて
「その竹と隠れ蓑を少しの間だけ交換しよう」
と言ったのです。
「うーん、それじゃ、ちょっとだけだぞ」
と言って隠れ蓑を受け取るとすばやく隠れみのを身につけ姿を消しました。
隠れみのに身を包んだ彦一は、さっそく町へ出て自分の姿が見えていないか試しました。
どうやら誰にも見えていないようなので安心して家に帰り、蓑をしまって寝ました。
しかし、次の朝になると隠れ蓑は無くなっていました。
お母さんがあまりに汚い蓑だったのでかまどで燃やしてしまったのです。
彦一はがっかりしながら灰をかき集めてみると、灰のついた手の指が見えなくなりました。
そこで裸になって灰を体中にぬってみると透明になりました。
彦一は喜んで町へ出かけました。
透明になった彦一は色々ないたずらをして楽しんでいました。そんなとき、喉が渇いたので水を飲むと唇のまわりの灰が取れて唇だけが見えてしまったのです。
町の人は「唇のお化けだ」と驚きながらも、追いかけてきます。
彦一は思わず逃げ出しますが、走れば走るほど汗が出てきて灰を流してしまいます。
とうとう灰が全部流れて彦一の姿が丸見えになってしまいました。
町の人達に捕まって怒られた彦一は反省をして町の人達にイタズラしたことを謝りました。
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